釣り人の間では常に議論され、最近、仲間内でよく話題になるのが「釣り糸=ライン」の話です。
「細い方が釣れるのか」
「魚からラインは見えているのか?」
「ワームを操作している時のラインのテンションは?」
とかね。
この数年間、いろいろな釣りをしてみて、僕なりの仮説が立ったので、書いてみようかなと思います。定量的にまとめるのは面倒くさすぎるので、経験ベースで書いていきます。色々と書き殴りたくて、結論と「何したらいいの?」は最後に書きました。
とはいえ、お前、何が言いたいの?って思う方もいると思うので、先に結論を書いておきます。
「ラインのテンションを抜く時間を増やすと釣果は上がります」
です。
ちなみに僕の立場としては、
・魚に切られない程度のラインでやる。
です。取り込みで糸を切ってしまうほど罪悪感ないですからね。細糸こだわりマンでもなければ、某氏のような20lbで常に切られないように、みたいな感じでもないです。
ラインの選び方、使い方は、タックル以上に釣果に影響する
先に前提となる僕の考え方を述べます。
ライン選びとその使い方は釣果に影響アリアリ
が僕の考え方です。
一定の基本性能が満たされているロッド・リールを持っているなら、ロッド・リールの値段や性能を上げるより、ライン選びや使い方をシビアにした方が釣れる可能性上がるんじゃないかとすら、最近は思います。
細いライン・軽いルアーが釣れている
結論、経験から言って、「なんでもいいから魚を釣る、アタリをもらう」なら、
確実にラインは細く、ルアーやシンカーは軽くした方が機会が増えます。
魚とコンタクトできる回数(ヒット・バイト・アタリ)は増えます。
*本題から一瞬だけ逸れますが注意が必要なこととしては、魚がいるレンジを狙いうつ、とか、大きい魚だけを狙って獲る、とかそういう高い次元ではない前提です。単純にギルでもウグイでも、チビバスでも、チビヤマメでも、なんでもいいから魚と触れ合いたい、なら、という前提です。閑話休題。
経験でいうと、
同じセコリグで
・5lbラインと8lbラインと10lbラインで比較しても、バイトは明らかに5lbに多くなります。
・先日もシンカーで実験すると、1.3gシンカーと5g,7gと比較すると、軽いシンカーの方がバイトが出ます。
ラインに関しては、渓流で二人で釣りをしてタックルを交換してみたことがあります。全く同じスピナーでもラインで少し差が出た経験があります。Youtubeでもりんたこさんの動画で、ライトゲームで同じ場所で、ラインを変えたら、急にアタリがでた、なんて動画もあります。
明らかに細くて軽い方が良い結果になる。差は出ているんですね。
なんでなんでしょうか?魚ではないので、理由を考えるのは野暮です。経験や知識からの仮説しかないわけですね。
少なくとも経験で言えば、
・水面のラインを小魚や亀がパクパクしてくる
・明らかにラインを避ける魚がいる
ことから、魚の耳にあたる側線や目で感知はされているんだろうな、が僕の仮説です。
ラインが感知されていても釣れはしている
ラインがなんらかの形で感知されている前提で考えても、とはいえ、魚はルアーに食いついてるわけです。
これは
・魚の活性が高い
・ルアーのアピールやリグの特徴
・リアクション(反射)で食わせる
・釣り場での餌の大きさや特徴
他の要素も絡んできますので、割愛します。
とにかく大事なことは、ラインがついてても別に食べてるわけですし、当たり前のことですが、ラインなしで釣りをすることはできない。釣り糸を「どうするか」を考えることが大切な話なわけです。
細さも重さも「ラインテンション」で考える
魚にラインがなんらかの形で認識されているという前提で考えると、釣り人がすべきことは何か。
「ラインの存在”感”を可能な限り消すこと」です。
ラインの存在感とは何か、これが今日伝えたい大切なポイントで、
・ラインにテンションがかかっている状態=ラインの存在感が最大に発揮されてしまう状態
です。
わかりやすく言い換えると、
・ラインがビンビンに張っている状態では相当いい状況じゃないと食わないよ
ってことです。
ライン操作で釣果が激変した桧原湖の話:ロッドとリールだけでワームを動かすと釣れない
これ僕の経験談です。桧原湖でガイドを受けていた時の話。
ワームのダウンショットの釣りです。自分の道具+プロの道具を借りて、4mのボトムに1.9gくらいのダウンショットを落とし込んで、シェイクしてボトムを切らずに引っ張ってくる釣りをするように言われました。
これが超難しい。
僕はワームの釣りは経験が浅かったこともあり、ラインは張りっぱなし、腕で竿をシェイクして、神主みたいな動きしてやっていたんです。これだと、ラインのテンションに引っ張られて、ワームはボトムから浮いて、どんどん自分の方に浮き上がってきてしまう。自分が思っているよりも、です。
もちろん全く釣れませんでした。
「浮いちゃってますね」と言われて、次にラインを張りっぱなしで、竿を横に竿を捌いて、ズルズルとしてみます。
根掛かりしたり、結局アタリもありませんでした。
そこから、ラインをちょい張り+緩ませるを繰り返すという(ロッドに頼らない)方法でワームを動かすシェイクを習得して、また同じところをやってみると、
さっきまでの無反応が嘘のように4連発でバスが釣れました。
つまり、ラインのテンションで釣果が変わるということです。*別の観点では、ワームの「釣れる動かし方・巻き方」とも捉えることはできますが、ややこしくなるので別の機会があれば。
ちょっとしたラインの張りがワームと水中を動かしている
ちなみに4lbラインのガイドのタックルをお借りした前後で、10lbが張ってある自前のロッドでもやってみたんですが、太いとちょっとしたテンションでワームが長い距離動いてしまい、より難しかったです。水の綺麗なところで試すとわかると思います、フォーリング中に少しラインを動かしただけでも、ワームが変な感じで動いたり、ラインが結構移動していることに。
それくらい、ラインが水中でものに与える影響(存在感)は大きいわけです。
魚の目線に戻してみると、自分たち(魚)と近い全長のゴム製品(ワーム)をいとも簡単に動かしてしまう物体に力(テンション)がかかっていたら、プレッシャーや違和感を受ける可能性は大いにあるのではないでしょうか。
細いラインの方がバイトが増えるのも、もちろん太いラインに比べて水中での力や体積が多少小さいから存在感が低くなりやすい。シンカーが軽い方がアタるのも、重いシンカーは引きずるためにラインにテンションがかかってしまうからと考えることもできるわけです。
でももちろん、ラインなしで釣ることはできない、だからこそ、ラインの存在感を減らす手段として、ラインテンションを抜くという選択が最上位に出てくるわけです。
テンションを緩めて存在感とプレッシャーを可能な限り減らす
繰り返しになりますが、ワームの釣りでもハードルアーの釣りでもテンションを抜く瞬間を作ることが大切です。
何度も体験したことがある、クランクベイトやスピナーベイトのヒット。半分くらいは、
◆障害物に当たって、止めた、ないし、障害物で変な動きをした時
です。これ、障害物に当たった時、止めた時、ライン、緩んでませんか?
スピナーベイト、もちろん巻く以上はラインは張り気味になりますが、ビンビンで食ってくるのは高活性ないし、もう回遊モードの時。風の中でも、
◆ギリギリスピナベの重要をラインが支えているくらいのたわみ気味の方がバイトが多い。
ワームのフォーリングでのアタリ。
◆大抵(というかフォーリングだからもちろん)ラインが緩んでいる時に、ラインがスーって横移動して食べられてませんか?
もちろん、ビンビンでも食う時は食います。しかし、経験則として、テンションを抜いた時の方が圧倒的にヒットしてるわけです。海釣りやバスユーチューバーでも時折出てくる、
「ゼロテンション」(ラインに全くテンションをかけない)
という言葉。僕も意識してます。必要な場面以外はとにかくラインを張らないようにしています。
管理釣り場で、ゆるゆるのラインで巻いてる初心者の友達の方が自分より釣れちゃう、みたいなことも、このテンションの観点ではないかと思います(とはいえ、初心者はゆるすぎて、リールに結び目ができちゃったり、竿に絡まって大変なですけど)。
ワームはラインで動かす・プラグは脱力で巻く
具体的には、
ワームは
◆ラインの張りと緩み使いながら、ラインで踊らせるようにシェイクする
=ラインを張りっぱなしで竿で動かそうとしない!
◆ズル引きでラインが張らざるを得ない使い方をしているなら、途中テンションを抜く時間を作る
プラグは
◆ロッド、リールを握る手に可能な限り力を入れない
*障害物に当たったら、手がハンドルから外れるくらいから
◆ロッドの適合ウエイトに沿ったルアーを使い、穂先からなるべくテンションをかけない
こんな使い方すると、今ビンビンでやっている人は、釣果に影響するんじゃないでしょうか?
テンションさえしっかりすれば釣れるワームの紹介もしています!