陸っぱりのバス釣りで、「これ一本でなんでもできるロッド」を探したこと、ありませんか?僕もかつて、ネットや釣具屋で情報を漁りまくり、頭の中が「L」「M」「MH」だの「バーサタイル」だのでいっぱいになりました。でも、真実を言います。「なんでもできるロッド」なんて存在しません。…え、終わり? いいえ、これからどう選べば満足いくロッドにたどり着けるのか、その手がかりをお話しします!
1. 「万能ロッドなんてない」の理由
まず最初に、陸っぱりバス釣りの宿命について話させてください。陸っぱりでは携行できるタックルが限られますよね。多くてもせいぜい2本。でも、釣り場や狙う魚、使うルアーによって求められるロッドの性能はバラバラ。結果として、「すべてに完璧に対応するロッド」は夢物語なんです。
たとえば、あなたがルアーを繊細に操作したいタイプなら、ティップの柔らかいロッドが便利。でも、魚をかけた後にしっかり取りたいなら、パワー重視の硬いロッドが向いています。どちらを優先するかによって選ぶべきロッドが変わってくるんです。
2. 「バーサタイル」と「専門ロッド」の罠
さらに混乱を招くのが、メーカーが使う「バーサタイル」や「専門ロッド」という言葉。これらの定義はメーカーによってバラバラです。シマノのMとFishmanのMが全然違う、なんてこともしょっちゅう。僕の愛竿「LOWER 73L」なんて、バスロッドじゃないのにバス釣りで活躍しまくってますからね。
だからこそ、自分のスタイルを軸に選ぶことが大切。メーカーの宣伝文句に振り回されないようにしましょう。
3. プロのロッド選びから学ぶ
僕が参考にしたのは、陸っぱりバトル番組「陸王」でのプロたちのタックル選びです。たとえば、西湖でのバトルで、加藤誠司さんと金森隆志さんが、2本のロッドでどう戦略を立てているかを語るシーンは見る価値大でした。
「なんでもやりたいから」と金森さんは、Hクラスの硬いロッドを選んでいました。それに加藤さんはびっくり。「なんでHなの!?」と。金森さんは「ビッグベイトも投げたい」と説明。
一方で加藤さんは「Mロッドでビッグベイト投げちゃえ!」と、魚をかけた後の安心感を重視してMを選んでいました。(詳細は番組を見て欲しいですが)「操作やキャストはなんとかできるから、魚をバラさないことを重要視して柔らかい方に行くんだ」と。加藤さんが語っていたクランキングロッドでワームを使う話を例えていました。この対照的な選び方を見て、僕は「正解は一つじゃない」と悟りました。
何を重視するかで、選ぶロッドはここまで変わるのかと感じさせられました。
4. 僕のロッド選びの迷走記
今年、僕自身もロッド選びで迷いました。キャロライナリグを試すために、「LOWER 73L」と別のMクラスバスロッドを使い比べたんです。同じライン(巻き替えてまで)、同じウエイトとワームで同じスポットに交互に投げる形で。結果は驚きでした。
(交互なので、もちろん後先の関係はありません)LOWER=5尾、Mロッド=0尾。
柔軟なLOWERではガンガン魚をかけてくるのに、Mロッドではバイトもまったくわからない。
ちなみに、LOWER 73Lは本来、渓流やメバル用のロッドです。それでも、スピナベやキャロで圧倒的な釣果を叩き出してくれました。だからこそ、僕は「専門ロッド」にこだわりすぎる必要はないと思っています。バスロッドなのかとか、キャロロッドなのか、などです。
陸王を見て、「やっぱりバスロッド欲しいな〜」なんて思うわけですが、結局一番釣れてるロッド、LOWERなんで、いつも思いとどまり、ここ3ヶ月くらいは考えては、とどまって、を繰り返し、迷走しています。
5. あなたにとっての「万能ロッド」とは
ではどのように「なんでも使えるロッド」を選ぶのか。最終的に、ロッド選びは以下の手順がポイントです。
- よく使うリグやルアー、そしてウエイトを中心に考える
- 操作性・キャスト・魚をかけた後、どれを優先するか決める
これらを基準にすると、メーカーの「バーサタイルロッド」が本当に自分に合うかどうかが見えてきます。ロッドの味付けもメーカーによって違いますし、L/M/Hの内容だってメーカーごとまちまちです(僕の昔溺愛していたABUのMロッドのウエイトとFishmanのLロッドなんて、パワーだけ見たら同じですから!)。
僕にとっての「万能ロッド」はLOWER 73Lですが、あなたにとっての一番は、ワーミングロッドかもしれないし、他のどこかに隠れているかもしれません。
僕は、LOWERを使うときの考え方は
◆5g~12gキャストのしやすさ:60%
◆ワームの操作性:20%
◆感度:20%
という優先順位です。かけてからのことは全然考えていないので結果論でした(汗)
LOWERにも感度という弱点はあります。しかし、感度を上げて、曲がりづらくなってキャストの精度が落ちるのは避けたい。ラインを感度いいものにしてカバーすればいっか〜、ラインの動きを見てアタリを取れればいいや(できてないけどな!)、と。加藤さんのコメントを陸王で見て、よりそう思うようになりました。
結論
ロッド選びに迷うことは、釣りの楽しみの一部です。ただし、メーカーの宣伝文句や「なんとなく」のイメージに振り回されず、自分のスタイルや好みにしっかり向き合うことが大切。
あなたも、納得のいく一本を見つけて、陸っぱりライフをもっと楽しんでくださいね!
ちなみに僕はたくさんのロッドで迷走してきましたので、インプレ記事載せておきます。