前回の記事が意外と好評だったので、今日は第2回。前回の記事は以下です。

前回の記事を読んで、新しい釣り方やルアーを試してみたけど、なかなかバイトに至れない。やっぱりつまらないじゃないか!と思っている人もいるかも知れません。
一朝一夕で上手くなるものじゃないのは他の趣味も一緒ですからね。田辺哲男さんもKeep Castって言っているくらいですから、どれだけキャストしたか、が結果を出すまでの経験値。投げて覚えていくしかないんですね。
さて、では、キャストし続けろ、だけいいたいのかというと今回は別の話。釣れない初心者がやりがちなこと、すぐに変えられることを書いていきますね。
早速質問です。前回でもいいし、前々回、投げていた場所を可能な限り思い出してください。
・・・
・・・・
・・・・・では質問です。
「なんでそこで投げてましたか?」
今回は場所の話。
魚がいない場所に投げても釣れない
当たり前の話ですが、どんなに魅力的なルアーをつけていても、どんなにいいタックルを使っていても、魚がいないところに投げていては、釣れるはずがありません。
僕もこのブログを始めて4〜5年ですが、釣れない時の8割くらいの理由って
「そこにバスがいなかった」だと思っています。
そこにいたバスを釣ることができなかった、よりも
そもそもバスがいない場所に投げていた、が正しい気がするんですよね。
いれば釣れるってことか?傲慢だ!と思った人もいるかも知れませんが、逆です。
ルアーを投げて食わせるよりも「バスを探せる力」の方がよっぽど習得が難しく尊いスキルだと僕は思っています。ガイドやベテランバサーはこの経験と力がすごいんだと思ってます。
つまり、僕の仮説だと、「釣れない人・釣れない時の自分は、バスがいないところに投げてるんだ」ということです。
そこで冒頭の質問に戻ります。
根拠を持ってその場に立っているのか
昔、釣り雑誌かWEBサイトでプロが
「そこで投げている根拠を3つ言えなかったら投げない」
みたいな話をしている記事を読みました。結構ずっと頭に残っています。とはいえ、今も結局てなりのところでやっちゃうんですけどね(笑)。
改めて、「なんでそこで投げてますか?」と聞かれて以下の回答になるなら赤寄りの黄色信号です。
誰かに言われた/ネットに書いてあった場所でなんとなくずっと投げてる
人間にとっていい足場だから投げてる
前回釣れたからそこでやっている
結局上記のどれかに終始してしまって、釣れなくなってませんか?ということです。
同じ場所で延々とやり続けても楽しくない
仮にいつも同じ場所で釣れるとするじゃないですか?・・・それって楽しいんでしょうかね?苦笑。せっかく大自然のフィールドにいるのに、釣り堀みたいに限定された場所で同じことをやり続ける・・・ノイローゼになりそうです(笑)。
僕、大学生時代、印旛新川に毎日のように通っていました。いつも村上橋の周辺の護岸でスピナーベイトを投げてました。どんなに歩いても延々と護岸です。ずっと同じような景色です。当時は毎回ポツポツ釣れました。楽しかったです。
でも、もう1回やれって言われたら絶対やりません(笑)。それは、釣れたから楽しかったのかと言われると違うからです。当時はスピナーベイトで釣りたい!とか、新川の釣れる時間の特徴を知りたい!という意味づけがあったので、意地で行ってました。「あ〜こうすれば釣れるのか」「この時間にこういう場所にこんな風にすれば釣れるのか」が楽しかっただけなんです。
これから毎週ずっと新川の村上橋で毎日投げろ!って言われたら、飽きるので絶対やりません。
だからその後、印旛新川でも上流部に行ってみたり、別の流入河川に行ったりもしました。高滝湖や亀山湖、檜原湖、野尻湖といろいろ行きましたし、今はいくつかのフィールドに行き分けてたり、毎年数回は遠征しているのもその証拠です。
意思のない場所で延々と釣りをし続けるのはつまらなくなってしまうんです。話が大きくなりそうなので、スポット選びに話を戻しましょう。
自分なりに根拠を持って投げる場所を決める
で、投げている場所の話。前述の通り、根拠なくただ漠然とその場に立って竿を振っているだけだとバス釣りの面白さの半分くらいは失われてます。
だから、バス釣りをもっと面白くするために、次の釣行からは、
「自分なりの根拠」を持って投げる場所を決めることをお勧めします。
いい加減な根拠でいい
「そんなこと言われたってバスのことなんかわからない」。はい、僕もそうです、30年やっていても、そうです。ぶっちゃけ釣れた後の御託なんてのは、後付けの理由です、所詮。前回の記事に書いた通り、バスは言葉を話してくれませんから。
いい加減でいいんです。問題なのは、つまらないという現状を変えていないことです。場所という選択肢は、バス釣りが移動可能な釣りで、人間に足がついている以上、一定の自由があります。だから、少しでも仮説を持って、歩き回ってみるだけで可能性を変えることができます。
でも、何もないところから仮説は生まれないので、根拠をつけて、やるんです。
僕の拙い経験から根拠となる視点をいくつかピックアップしてみます。
①ベイトフィッシュ
わかりやすいのは、バスの餌となりそうな魚や生物がいるかどうか、です。水辺にギルがいる、カニやエビが多い、虫が飛んでいる、という直接的なもの。
雨が降ったらカエルやザリガニが流されてきそうな落ち込みがある、虫が落ちてきそうな木が生い茂っている、小魚を食べる鳥(サギやカワウ)がいるみたいな間接的なもの。
これらを組み合わせて自分なりに餌がいるかどうかを考えるんです。
餌がいれば、いつかバスが食べに来るかも知れません。バスの餌となる生物が立ち寄りそうなところはどこかを水辺を見て判断していったり、探しに行って、立ち位置を決めることはかなり重要です。
②地形変化(陸上・水中)
餌となる小魚や生物が立ち寄りそうなところはどこか?そして、バスは普段は影に隠れていて待ち伏せたり、回遊して、壁際や浅いところに追い込んで餌食べることが多いといわれています。
流れがまいて虫や小魚が流されてくる澱み、流れがぶつかりやすい上に深場から浅場が接近する豊富な岬やでっぱりは餌が豊富に供給されているかも知れません。
浅いところで魚がいないなら、少しでも深いところで待機してるかも知れません。
水中から生えている立木。陸から見えるのは木のてっぺんだけかも知れませんが、水中にはたくさんの枝があって、木の影や根元にはバスが潜んで餌を待っているかも知れません。
こんな風に、1つの場所に対して、仮説を持つと、どこかで当たる可能性を信じて場所選びが自主的にできるようになります。
例えば、減水のリザーバーで撮影した下の写真。画面上の木から下は、普段水中のところです。僕がこの写真を撮ったのは、まさに今後の釣りで増水した時に、そこで投げる根拠にするためなんです。

木のねもとを見てみてください。えぐれてませんか?ここが水に満ちたら、絶好の隠れ家ですよね。虫が落ちてくるかも知れないし、岸際を泳ぐ魚に襲い掛かることもできます。おまけにどんどん深くなっているので、環境が変わったらすぐに深場に落ちることもできます。
・・・いい加減に言ってます。でも、何も考えないで投げるとでは、釣れた/釣れなかった時に得られる反省が全然違います。何考えずに木陰で投げているのと、木の根元の窪みにいないか?岩盤はどうか?で選択肢を消し込んでいっているのでは貯まる経験値が違うと、僕は思っています。木のねもとのえぐれを執拗に攻めるという根拠を持って足元にキャストできます。もし、思い通り釣れたら、今後、同じような日にはこういう場所で釣れるのか!とまた次回、根拠を持ってキャストできるわけです!
③流れ・風向き・上中下流
流されてくる餌を待つスポットはどこか。普段流れのない閉鎖域で風が吹いたとして、どこに餌が流されてくるか。
夏に風や流れによって酸素量が豊富で動きやすい場所はどこか。逆に、冬に冷たい水や悪い水の流れを避けられる安定した場所はどこか。
これをその日によって仮説立てして、流れが当たるところにするのか、当たらないところにするのか、風があたるところにするのか、しないのか、を考えてみるのも大きなヒントになると思います。
2025年の僕の初バス。普段は流れが大好きだと仮説立てて流れの当たる場所を攻めていたのですが、その日はどちゃ濁り。たまたま歩いていたら見つけたのが、流れを避けられるワンド。「もしかしたら、濁りを避けているバスがいるかも知れない」そこでで釣れました。しかし、水がいい日に行くと、すっからかんです。
④季節(シーズナル)
あとは、代表的なものとして、季節のバスの傾向です。季節ごとのバスの動きの特徴を捉えて、適した場所を選ぶということです。これは前回もおすすめした本でもいいですし、インターネットでもたくさんの情報がありますから、知っておくだけで場所選びに生きることでしょう。

他にもたくさんの根拠がある
他にも、時間帯、水位、底質、回遊/居付場所(フィーディングスポット)、水温、天候、・・・などなど多くのヒントがあります。書くと長くなるので、僕の経験はこちらにまとめています。
これらを自分なりに組み合わせて、場所を選ぶことで、これまでの「なんとなくここでやってます」を脱することができると思います。


ですけど、
結局答えなんてないんで、いい加減でもいいんです。自分なりにそこでやっている理由があることが大事なんです。
スポット選びを学ぶアイデア
では、どうすればスポット選びの精度が上がるのか。
1つ目は、釣り番組を見て、どんな場所で釣っているかを知ることです。もし動画を見ていて、釣れているルアーばかり追いかけていたら、それはルアーメーカーのカモにされてます(笑)。それよりも、どんな場所に立って、どんな角度で投げて釣っているのか、をみることです。陸王などは場所を地図で出してくれてますし、アングラーが解説してくれてますからね。場所の景色を覚えておいて、応用できるようにしておくのが1つだと思います。
2つ目は、釣れた人に聞くことです。釣れた人になぜそこでやっていたのか、過去にも釣れたのか、どんな時になんで釣れたのかヒアリングしてしまうことです。一緒にいるなら一番手っ取り早いですよね、現場検証できますから(笑)。僕はこの方法で結構得してます。うちの嫁はライトリグでガンガンランガンしますから、僕がやらなそうなポイントで釣ってきます。するとどんなところで釣れたのかわかります。「ギルがたくさんいたカバーにワームシェイクしてたら食べた」とか、「ゴロタ石が沈んでいて、そこだけ回遊してくる」とか、結構面白い情報がスポットと一緒についてくるわけで、疑似体験ができます。
3つ目は、釣りのポイントマップをネットや本で見て、どんなところが紹介されているのかを捉えることです。たいてい地形が出っ張っていたり、ブレイクがある、とか、〜〜な理由でベイトがいるとか、書かれていると思います。どんな場所がアツいとされているのかを見ておくだけで、別の場所でも応用が効きます。
4つ目は、場所選びの要素を言語化するための読書です。僕が好きな本は田辺さんの以下の著書です。場所選びに精通する要素が項目ごとに載っていて、釣りの曖昧な部分に基準を作る考え方が掲載されています。地形や天気、ベイトへの捉え方が劇的に変わった本でありました。ちょっとしたことに敏感になる考え方と「なんとなく釣れる/釣れない」ではなく意図的に釣りを組み立てていく面白さがあり、場所選びにも生きました。ちなみにこの著書では「俺は粘らない」と書いている田辺さん、陸王では2日間同じ場所でタコ粘りしてて「おいおい、言ってること違うやんけ」とか思って見ていたら良型連発してました。場所選び力えぐい。
粘るのか、歩き回るのか
学びをした上で、どうやって場所選び力を高めていくか。
僕のおすすめは、初場所orよくわかっていない場所or今その瞬間に根拠ない場所において、1箇所で動かず投げているくらいなら、とにかく歩けるところは全部撃って回れ!をおすすめします。
1箇所で粘らずに行けるところは全部撃ってしまうということです。
これは釣れる確率を上げるため、というのもあるのですが、もっと初歩的なことで。
今自分がやっているフィールドを正しく理解するために1度は回っておけ!ということなのです。比較検討できない状態で1箇所でやっていては、何もインプットされません。だから、少しでもたくさんの場所を見て、比較できる対象を作るため、です。
「なんでそこで投げてますか?」の質問と同時にもう1つ質問したかったこと。
「そこはそのフィールドにおいて、どこなのか?地図で指差せますか?」です。
意外とフィールドが頭に入らずにやっていることが多いんです。今はGoogleマップという神ツールもあるわけですから、地図見ながら、歩けるところは全部やってきてしまって、どこがどんな風になっているのかを、見てきて、場所選びの選択肢を持つこと、たくさんの景色を自主的に経験してしまうことが大事です。
サクッと見定めた上で、ここぞ!という場所を選んでおけば良いのです。
でも、おかっぱりって、立てる場所も限られるし、移動できる時間も限られてきます。その範囲の中でもちょっとした変化を見つけるために動き回ることからでいいと思います。僕の昔の新川もそうです、延々と護岸ですが、2箇所だけ、毎回釣れるポイントがありました。1~2mくらい葦が飛び出て岬みたいになっているところと、風が吹くと流れがまくところがあったんですね、そこは当時、何度か入り直すとほぼ毎回釣れました。
粘りもありだが意図と覚悟が必要
こんな偉そうにランガンしろ!なんて言ってる僕ですが、最近は徹底したネバリストです(笑)。それは、なんとなく自分が得意な釣り方が少ないながらパターン化してきていて、それに当てはまればいける/それで無理なら無理と割り切っているからです。粘ることについては、結構な覚悟を持ってしています。その日の行ける範囲と時間の中で、ここでダメなら仕方がないというところで粘ります。
なので、気分転換で少し移動していても、確信が持てないところは三投くらいして、すぐに捨てます。釣れても理由がわからないからです。まぁ、いつも釣れたとてそれも結果論で真偽不明の後付けなんですけどね(笑)。
先日久々に初場所にチャレンジしたんですが、釣り場について、釣れそうと思ったスポットは2つでした。1つは水がクリアですっからかんなのがわかったので比較的すぐに見切り、もう1つのスポットは、比較的すぐに魚の反応があり、午前中は心中しましたが、なんとか2尾ゲットできました。地形+天候+水質で、「ここは11時頃から釣れそう」と思っていたら、10時ごろから反応が出始めました。見切ったポイントもタイミングで同行者が釣っていましたので、そんなに外れていなかったな、と思っています。
逆に、午後に移動した先は、絶対にここは回ってくる、という確信的な地形でしたが、ノーバイト。外したなぁと反省しています・・・が、次回季節が変わったらまたいくともいます。地形やベイトの観点からです。
じゃ〜粘ったほうがいいか?いえ、僕の場合はこうして動かずにいることでロスしている魚は多いと思っています。だからこそ、こうした判断や決断ができない時期は1箇所で粘らず、様々ランガンして、経験を積んだ方が良いと思っています。
たくさんの場所を意図的に経験することで応用できる
こうして、とにかく自分なりに変化と根拠を求めて、釣り歩くことで、今までボニヤリ・漠然と投げていたフィールドの解像度が上がります。そこから思い通りつった経験を積み上げることで、自分なりの根拠を持って場所選びができるようになり、今度は似たような景色で応用の釣りができるようになると思います。
先日の初場所も、その数週間前に釣った別のフィールドのポイントとの共通項から、場所選び+ルアー選びができたから釣れました。
自然遊びのバスフィッシング。生物・地形などたくさんの観察をして、根拠を持って、釣りをしてみると、少しだけ、つまらない釣りが楽しくなるかもしれません。
