老眼も入りだし、眼精疲労を叩きつけられる年齢の僕に不可欠となった偏光グラス。再三申し上げてきていますが、僕はメガネ男子です。いえ、最近は年齢的に男子ではなく、「ただのメガネのおっさん」です。いや、だんだん人間的な中身も無くなってきたので、むしろメガネが本体です。
メガネのおっさんが釣りで偏光グラスを検討するのは大変です。なぜなら、メガネに度が入っているからです。偏光グラスには度が入ってません。つまり、メガネを偏光グラスに付け替えた瞬間、視力が落ちるので、結局水中はおろか、足元すら全く見えないということになるわけです。心の目で何度も見ようと試みてきましたが、心も煩悩で曇りすぎて無理でした。
僕は先天性及び後天性のコンタクト恐怖症(通称:BiBiLi)で、これから死ぬまできっと目に遺物を入れることはないと決めてます。
故に
・メガネの上から偏光グラスをつけるか
・いっそ度が入った偏光グラスを作るか
という選択をしなければいけないわけです。
これまではオーバーグラスやクリップオンタイプを使ってきました。年数回の釣りであれば全然釣りになるんですよ。ところが、年50回も釣りに行くようになると、雨の日もあれば、メガネを変える日もあるわけで。
・変えたメガネのフレームとオーバーグラスの形が合わない・重量バランスが悪くてズレる
・新調したレンズにはクリップオンはするなと眼鏡屋に釘刺される
・雨天ではメガネとグラス両方に水蒸気や水滴がついて視界が悪くなる、写真写りが最悪・・・と地味にストレスが多くなってきました。
そこで今回は10年ぶりに度付き偏光グラスを作ることを決意しました。度付きにしたらしたで、夜運転する用のメガネは忘れずに携行しないといけないという面倒や忘れ物リスクもありますが、釣りをしている時間が伸びましたし、もうこれは仕方ないと一大決心しました。
そして、道具だけ一流を目指す僕は、もちろん今回もタレックス(TALEX)。
せっかく新調するならレンズカラーも見直したい。これまで使ってきた「トゥルービュー」「イーズグリーン」に加え、新たな選択肢を考えた結果、たどり着いたのは「ラスターオレンジ」でした。
今回は、偏光グラスの選び方から、ラスターオレンジを選んだ理由までを詳しくレポートします!
■ これまでの偏光グラス遍歴
まずはこれまで使ってきたタレックスレンズについて振り返ります。
◎ トゥルービュー
・日中の強い日差しでも驚くほどクリアに見える
・しかし、朝夕や曇天では暗くなりすぎる
・釣りに全く関係ない都会にイキってつけていったら紛失(悲しい)
オーバーグラス、度付きどちらも使用。TALEXといえばトゥルービューというスタンダードなカラーです。ほんとに日中はよ〜く見えます!
◎ イーズグリーン(これまで2つ所有)
・汎用性が高く、晴れ・曇りどちらでも暗くなりすぎない
・やや透過度が低く、反射が強いと少し水面がまぶしいまま
クリップオン、オーバーグラスで今も使用しています。
どちらも素晴らしいレンズでしたが、「同じ色で作るのも面白くない!」 ということで、新たな選択肢を探すことに

丸の内TALEXプロショップへ度付き偏光グラスの相談
TALEXレンズは提携店や公認店でしか手に入りません。度付きとなると、プロショップに行くのが一番早そう。昔は実家のある千葉のメガネ店さんで作りましたが、今は最寄りが東京駅の新丸ビルのショップ。
めちゃめちゃおしゃれな丸の内メンズ+レディースがいる中、ワークマンにアウトドアシューズという出立で突っ込んできました。
流石、TALEXの度付きのニーズに日々応えているだけあります。パンフレットはもちろん、実際のTALEXのレンズを体験できたり、フレームもおしゃれ系からスポーツ系までしっかり揃えてあり、「釣りをする人はこのフレームにすることが多い」などの具体的な候補も豊富に提案してもらえました。
現在着用中のメガネを持っていくと、同じ度合いですぐに作る手配してくれるので楽ですよ!
■ 偏光グラス選びのポイント
今回、新調するにあたり、考えた条件は以下の3つ。
- できるだけ長時間かけっぱなしにできること
→ 釣りは朝から夕方までやることが増えたので、完璧でなくともある程度光量変化に対応できるレンズが欲しい。 - ボトムやカバーがしっかり見えること
→ 自分の釣りは「カバーとボトム変化」が重要。沈みものやストラクチャーのコントラストがはっきり見えるレンズが理想。 - トゥルービューほど暗くなく、イーズグリーンほど明るすぎない絶妙なバランス
→ どちらの欠点もカバーできる色が欲しい!
以前の記事にも書きましたが、僕が偏光グラスをつける理由は、魚を見つけるためではありません。
・カバーやブレイク、沈み物を発見するため
・ラインを見やすくするため
・目の疲れを軽減するため
*渓流ではチェイスを確認したい
です。昨年の釣行では、K川で「なんでか知らないけどよく釣れる場所」がありました。シンカーを投げて、「何か」が沈んでることくらいはわかりました。そして、偏光グラスで水面を凝視すると、捨て石とテトラが1つずつ置かれていたんです。また、桧原湖みたいな急深のブレイクがある湖でも、ブレイクの位置を色味で判断するので、反射はある程度抑えたい。
とはいえ前述の通り、トゥルービューは夕方になると、まるで夜みたいに暗くなってしまうもので、もう少しだけ明るくはしたかったんですよね。
■ 結論:「ラスターオレンジ」に決定!
悩んだ末、選んだのが「ラスターオレンジ」。昔作った時は、なかった気がするんですけど。昔作ったショップや当時の情報では、「とりあえずTALEXの威力を知りたかったら、トゥルービューな」的な触れ込みがたくさんあったからかな。その場で解説を受けたり、実例を見ると、これいいかも!って思いました。
◎ ラスターオレンジの特徴
・トゥルービューほど暗くない
・イーズグリーンほど明るくない
・コントラストが強調され、ボトムやカバーがはっきり見える
特に、釣りの最中に「地形の変化」や「沈みもの」を見つけやすいのが魅力。僕の釣りにはコントラスト重視のラスターオレンジが良さそう。
・・・とまぁ、上記は実際、半分くらい後付けなんですが。
そもそも、度付きは一気に値段が跳ね上がります。お値段8万円。
高額な投資をする中でちょうどいいチャレンジ領域の新色にしたい(笑)と。
「失敗したらどうしよう・・・とヒヨって昔体験したトゥルービューでとりあえず・・・」というのも腰がひけてますし、「8万円払うなら、すでに持っているイーズグリーンより明確な透過を体験したい」という欲もあり、ラスターオレンジにチャレンジしたというのがほぼ動機ですね。
■ ミラーコートは自己満足
そして、ミラーコート。あれですよ、芸能人とかミュージシャンのサングラス写真思い浮かべてください。こういうやつ。
彼ら、サングラスの下に目が透き通ってないでしょ?あれ、ミラーコートっていう加工なんです。中の目が見えずに、鏡面になっているやつですよ。
あれ、釣りにおける着用者のメリットは0です=ただ単につけてる人の目が透き通らないで周囲を映し出しているという、ただそれだけです。
このミラーコートをつけると、これまた値段が跳ね上がります。10年前に作った時には、少しでも節約したくて、加工しなかったんですよね。釣りに全く役立たないですからね。ほんとにね、ただのね、贅沢品ですよ。色気付いてどうすんねんと。。。
今回はつけました(!)。
理由は・・・カッコいいじゃないですか(笑)。
バス釣って、誰かに「おい!こんなバス釣れたんだぜ!」って1ヶ月に1回くらいするじゃないですか?いつも気になっていたのです、クリップオンでただでさえバランスの悪い偏光グラス=ドデカイ物体が目の周りにくっついていてる。その奥にある僕の罪を知らないつぶらなほっそい目。ワンチャン、バスよりこっちの方がインパクトあるんじゃないかくらい気になるわけです。何この二重のメガネ。
あとあれです。釣り場で誰かと会ったら、挨拶しますよね?「こんにちは!」の後、大抵「釣れてますか?」って会話するじゃないですか。大体こっちサイドは釣れてないじゃないですか?僕は素直で正直な人間なので、釣れてない時はほんとに悲壮感ある目で相手に同情させてしまう可能性、あるじゃないですか。その時の動揺を悟られないためにもミラーコートで周囲のアングラーにも優しいエコアングラーになりたいわけです。
というわけで、今回はコッテコテのブルーコート(青みあるコーティングみたいに中の目が見えなくなる加工)にしてもらいました。完成予想図は以下です。

やば、カッコよ。なので、今の将来の夢、ミラーコートでバスを持った写真を撮ることです。
■ 10年ぶりの度付き偏光グラス、期待しかない
10年前に作った度付き偏光グラスはフレーム込みで60,000円超えと高価でしたが、その価値は十分にあった。今回はさらにフレームも軽量化して、自分の釣りスタイルに合ったレンズ選びまでしたので、80,000円。
納期は1ヶ月とのこと。どんな変化があるのか楽しみです。でも前回の度付きグラス、初めてかけた日は度を強くしたこともあって、頭痛で釣りにならなかったんだよな。期待と不安とクレジットカードの請求の絶望を抱えながら、待ちたいと思います。
今後、実際の使用感もレポート予定なので、また続編を書きたいと思います!
👉 偏光グラスの選び方に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください!