「なんでMパワーのバスロッドだけ釣れない?」
昨年秋、K川での釣行で、忘れられない出来事があります。3人で釣りをしていたのですが、メバルロッド(ライトゲームロッド)を使っていた2人だけが爆釣し、Mパワーのベイトバスロッドを使っていた1人だけがまったく釣れなかったのです。
僕自身、その状況を不憫に思い、釣れていない友人のタックルを取り上げて試しました。ライン、シンカー、ワーム、キャストする人間まで同じにしても、やはりMパワーロッドだけが沈黙。これは偶然なのか、それともロッドの特性によるものなのか。
単なるロッドパワーの差・・・だとは思います、きっと1人、スピニングでULバスロッド使っていれば、釣れたんだとは思います。
でも、その昔、釣りの入門書に、キャロなどのライトリグではメバルロッドがハマる時があるという記載があったこと、そして、実際にライトキャロ・バスロッドで検索するとアジングロッドでライトキャロをやり切っている猛者もいるわけなんです。
というわけ、当時の釣行を振り返りつつ、メバル・ライトゲームロッドはバス釣りで使えるのか、を検証したいと思います。バスロッドが釣れないってことはないと思うので、あくまで主人公はメバルロッド。今回はバスロッドは引き立て役のように書きますよ。
K川で起きた釣果の明暗
この日、僕たちはキャロライナリグ(5gキャロ)とダウンショットリグで15本を超える釣果になっていました。2時間に1回回遊が入るストレッチを発見し、ワームを流していけば釣れる状態。K川は流れが強く、基本的に「ドリフト」でワームを流してバイトを取る釣り方になります。

結果は以下の通り。
- メバル/ライトゲームロッド(ほぼLのULスピニング・MよりのLベイト)を使った2人 → 連発
- Mパワーのベイトバスロッドを使った1人 → ノーバイト(アタリすらない…)
キャロやダウンショットは、ワームが流されながら自然に漂うことで魚に違和感なく口を使わせる釣り方です。しかし、Mパワーロッドだけがまったく釣れなかったのは、一体なぜだったのでしょうか?
ちなみにスピニングのロッドに関しては、別の高いロッドでもないんです。うちの嫁がずっと使っているABUのソルティーステージ。Lとか言って、0.5gが投げられるULみたいなロッドです。

この通り、普通にソルティステージで釣れてます。
なぜメバルロッドでも釣れたのか?
考えられる要因は、大きく2つあります。
1. 流れに対する適応力の違い
K川のような流れの強いフィールドでは、ロッドのしなやかさが大きく影響します。
- メバルロッド(UL・Lクラス)
→ ティップからベリーまで柔軟性があり、ワームが流れに馴染みやすい。
→ 小さなバイトも絡め取る感度の高さ。
→ 自然なドリフトが可能で、魚に違和感を与えない。 - Mパワーのバスロッド
→ 張りが強すぎてワームが流れに馴染まず、不自然な動きになる。
→ 繊細なアタリを弾いてしまい、バイトを感じにくい。
つまり、流れのある場所では「しなやかさ」が正義だったのです。
2. ロッドティップの追従性
メバル/アジングロッドは「繊細なアタリを拾う」ことを前提に作られています。そのため、ドリフト中の小さなアタリでもティップがわずかに入り、バイトを視覚的に確認しやすいです。
一方、Mパワーのロッドではパワーゆえに、流れの影響を受けにくい反面、微細なアタリを吸収してしまう可能性があります。結果として、アタリがあっても気づかない=釣れないという状況に陥ったと考えられます。多分。きっと。
逆にバスロッド、Mパワーロッドは本当に釣れないのか?
バスロッド、Mパワーロッドが悪いというわけではありません。むしろバスロッドでも好感度なロッドだったら釣れていたであろう可能性は大いにあります(し、実際にYoutubeでキャロをバスロッドにスピニングで釣ってる人いますから)。今回のような「流れの強いフィールド」や「軽量リグのドリフト釣法」ではメバルロッドが有利でしたが、以下のようなシチュエーションではMパワーの方が向いています。
フィールド・釣り方 | メバルロッド(UL・L) | Mパワーロッド |
---|---|---|
流れの強い河川 | ◎(しなやかで馴染む) | △(硬すぎて不自然) |
ドリフト釣法 | ◎(小バイトを取れる) | △(感度が合わない) |
ヘビーカバー | ×(パワー不足) | ◎(根掛かり回避&引き剥がせる) |
ビッグワーム使用 | ×(操作性が悪い) | ◎(扱いやすい) |
このように、状況に応じてロッドを使い分けることが大切です。
バスロッドを悪役みたいに書いてしまったので、言っておきますけど、カバーが多くて足場も悪いリザーバーなどでは、メバルロッドはランディングでラインブレイクしたりします。デカバスのリフティングなんてとてもできたもんじゃないわけで。フック貫通できない、ドラグ緩めて結び目強くしておかないとブレイク、こんな不安は常につきものなわけです。
でも、小バスまで根こそぎ絡めとるなら(笑)メバルロッドはむしろ拾ってくれるありがたい存在だったり、なんて思うわけであります。
バス釣りにメバルロッドはアリ?
今回のK川の釣行を通じて、「流れのある場所では、メバルロッドのしなやかさが活きる」ことが分かりました。
- ドリフト釣法をするなら、メバルロッドやLクラスのスピニングロッドが有利。
- ただし、ランディングは慎重に。ULロッドでは30cm以上のスモールマウスバスとのファイトがかなりシビアになるので、ドラグ調整が重要。
- 状況に応じて、バスロッドと使い分けるのが最適解!
「バス釣りはバスロッドでなければいけない」という固定観念を捨てて、フィールドに適したロッドを選ぶことが釣果アップのカギになります。
もし「流れのある河川でバスが釣れない…」と悩んでいる方は、一度メバルロッドやアジングロッドを試してみる価値アリかもしれません。
ちなみに僕はそこそこパワーのあるFishmanLOWER 73でパワーロスと自分の非力を補って、バス〜トラウト、海まで使ってます。

まとめ
✅ 流れの強い河川では、しなやかで感度の高いメバルロッドが有利!
✅ バスロッド(Mパワー)は、ヘビーカバーやビッグワームには最適だが、ドリフト釣法には不向き。
✅ 状況に応じてロッドを使い分けることで、釣果アップが狙える!
バス釣りにおいても、ライトゲームロッドの可能性はまだまだ広がっています。次回の釣行で、ぜひ試してみてください!