「バスフィッシング向け」のベイトフィネスロッドを人生で初めて購入しました。
「バスフィッシング向け」というのは、これまでも軽量ルアー対応のベイトロッドはいくつか使用してきました。使っていたロッドはオールFishman。1g,3gと相当軽いルアーはキャストできるのですが、どちらかというと、ライトゲームやトラウト向けの設計。バスロッドではないものをバスで使ってきていたんです。渓流用の軽量ミノーとかメバル向けジグヘッドで、かつ食い込み重視のテーパー・アクション。


昨年バスを久々にやり込み出した時に、やはり、カバーでスタックしてしまうことが増えたり、川スモールの重さを相手にした時にラインに結構な負荷をかけてラインブレイクしてしまっている(腕だろ腕)こともあり、バスロッド然としたバットパワーやワーミング向けのアクションに寄せたロッドを持ってみたい、と思っていました。
そして、今シーズン、決意をもって購入しました。SHIMANO JACKALLのPOISON アドレナのBFSモデル。釣具屋でね、同スペックのロッドひたすら持ちまくって、結局アドレナにしましたよ。
✅こんな人におすすめ!
- ベイトフィネスに本気で取り組みたい
- 軽量ルアーをストレスなくキャストしたい
- コンパクトな2ピースロッドを探している
- ポイズンアドレナシリーズの進化が気になる
2010年代に流行したベイトフィネスを振り返る
ベイトフィネス・・・ベイトリールで軽量ルアーを操り、食わせの釣りをする。2010年代に突如ブームとなり、2020年現在では1ジャンルとして(細々と)人気を博すフィッシングスタイル。
最近のバサーの皆様方はすでに「ベイトフィネス」が確立された後の世代もいるかもしれません。しかし昭和生まれで平成バスブームを過ごした僕からすると、ベイトフィネスは期待大なブームでした。だって、ベイトリール、形、かっこいいじゃん?機能が改善された機械とか触ってみたいじゃん?iphoneみたいにさ。
平成のバスブーム当時の教本には、異口同音に「重いルアーはベイトで投げましょう。軽いルアーはスピニングで投げましょう」「軽いルアーをベイトで投げるとバックラッシュします」と書かれていたものです。
それが、ロッドの素材が進化し、ベイトリールの性能が爆上がりした2010年代に10g以下のルアーがベイトで投げられる!
太い糸、強いベイトリールでカバーを攻めることができる!なんて触れ込みでどんどん開発が進み、今では3g以下のルアーを投げられるベイトフィネスロッド・リールまで誕生しているというわけなんですね。
しかし、同時にスピニングリールやラインも進化し、「パワースピン(逆にスピニングで強い釣りをするスタイル)」たるタックルも登場した古今。「スピニングでいいやんけ」というツッコミについては、「うんその通り(グゥの音も出ません)」といういう他ないのですが、僕はベイトリールが好きな人間なので、ベイトフィネス、これからも追いかけたいジャンルです。
🔍 24ポイズンアドレナ 164L-BFS/2とは?
2024年に登場した「24ポイズンアドレナ 164L-BFS/2」は、シマノとジャッカルの共同開発によるバスロッド「ポイズンアドレナ」シリーズの最新作です。2010年頃から登場していましたが、僕はジャッカルが別に好きでもなければ、好きなプロが使っているわけでもない、むしろ新興メーカーでめちゃめちゃ警戒していたので(笑)、食わず嫌いで避けていました。
僕のイメージは、最近フリースタイル(なんでも釣れるぜ)ロッドに邁進中のシマノにおいて、バスロッドというコンセプトで進化しているのが、ポイズンシリーズ。自動車みたいにグレードがあって、一番下からアドレナ・グロリアス・アルティマとグレードアップしていく感じです。つっても最下位グレードのアドレナでも4万円前後っすけどね(笑)。レクサスか!
そしてこのポイズンアドレナ。オカッパリなど、ライト〜ミドルユーザー向けの機種というイメージで、軽さや感度にこだわった設計で正統派ポイズンシリーズの標準機種って具合です。
その中でもこの164L-BFS/2モデルは、ベイトフィネスに特化したライトアクションロッドです。

スモラバやネコリグ、シャッドなどに対応。ちょっとだけ嬉しいのが、シマノのベイトフィネスロッドでは珍しく、ライトキャロの対応にも◎がついていたこと。なかなかないんだよ、ベイトでライトキャロ対応表記してくれるロッド!僕はこれで着目してました(スペック厨)。
それでいて2ピース!毎度書いてますが、我が家は保管スペースと輸送安全性から2ピース以上が必須であります。センターカットなので、短く纏まりますね。

📊 スペック一覧
項目 | スペック内容 |
---|---|
全長 | 1.93m(6フィート4インチ) |
継数 | 2本 |
仕舞寸法 | 99.5cm |
自重 | 87g |
先径 | 1.6mm |
ルアーウェイト | 3.5g~10g |
ライン適合(ナイロン・フロロ) | 6~12lb |
ライン適合(PE) | MAX 1.5号 |
グリップ長 | 210mm |
リールシート位置 | 237mm |
カーボン含有率 | 98.8% |
テーパー | FF(ファストファクション) |
🔗 公式サイトで詳細スペックを見る(SHIMANO公式)
注目すべきはですね・・・87gという自重。カッル!!!釣具屋で手に取った時も軽!ってなりましたが、釣り場で使用しても、持ち替えた時に「軽い」と小声で言っちゃうレベルで軽いです。正直、中が空洞すぎて落としたら割れちゃうんじゃないかくらいです。
テーパーはFF。これも人生初でレギュラー中心の僕には不安要素。ワーミングの操作に振ってるんでしょうね。ただ、どうせ購入するのは振り切っていた方がいいので、テーパーも極端にいこう!
カーボンモノコックでEVAでもコルクでもない剥き出しのグリップはポイズンシリーズの特徴ですね。感度に一役買っているらしい。都市伝説で「ロッドに触れている肘でもアタリが取れる」なんて言われてましたね(肘でとらねぇしな!)。店頭で眺めていると「邪道だろ」って思ってましたが、こうして所有物になるとカッコよく見えます(笑)。

🎯 40UPのスモールを釣ってみて感じたメリデメ
このロッド、縁起が良くてですね、デビューした日に40UPのスモールを釣り上げることができました。

サイコロラバーの3.5gダウンショット。結構感度とファイトの味が掴めたので、レビューしてみます。
1. ◎カーボンモノコックグリップの感度は確かに良い
上記のスモールですが、とんでもないショートバイトがあったんです。最初はボトムにでも当たったかな、みたいな。ただ、その前にボトムの感覚は異なる感じだったので、魚のアタリとわかり、2回目のアタリで思い切りフッキングしたら、フックアップできました。後日高滝湖でも、ライトキャロをしていて、明らかギルのような小さなあたりをしっかりと取ってきてくれました。見えギルのバイトもわかる感じです(見えてますからねw)
昔のロッドは調子的に、グニョンと曲がってくれるので、あたりが出る前にフックアップされていく感じでした。このポイズンはハリがあって、アタリをしっかり取って、合わせていく感じ。
2. ◎40UPのスモールに主導権は渡さないパワーあり
これが一番期待していたところでした。バスロッドの設計なので、これまでのロッドよりもバットが強い。かなり潜られましたけど、ロッドがしっかりとしなりつつも、バットが粘っていて、ラインに余計な負荷がかからず、主導権はわたしませんでした。*ちなみにラインブレイクした同様のサイズもいたんですが、これは僕がランディングの時にライン掴んでしまったことが原因です、反省。

3.◎ 軽い
まぁとにかく軽いです。不安なくらい軽いです。リールも軽いloongze使っているので、ロッドとリール足しても昔のカルコンより軽いんじゃないかくらいです。僕は手元ズッシリなロッドリールが好きなんで、正直こんなに軽くて大丈夫かなって思うレベルです。ただ、シェイクとか、すんごく楽ですし、魚をかけてからも、パワフルに粘るので健全なパワーがある軽量モデルです。
4.◎ ハリがあるので、スタック回避+ラインでのアクションがしやすい
ハリがある分、障害物を乗り越える確率は前のロッドより上がっています。注文通りです。また、ラインを張ったり、緩めたりしながらワームをシェイクするときに、柔らかいロッドがバインバインしちゃうのに対して、ロッドが一定のハリを保ってくれたままになるので、キビキビアクションをつけられる印象です。軽いから疲れにくいし。
5. △飛距離は相応
6ft4inで取り回しの良いレングスです。これまでがグリップも長い7.3ft使っていたので、とても短く感じますが、扱いやすいです。一方で飛距離は、FFテーパーとは思えないくらいしっかりとしなって飛ばしてくれますが、大遠投とかはなくって、まぁこんなもんか、くらいです。基本的には、陸っぱりでもカバーなどを近距離中距離で狙っていくくらいの飛距離でしょう。琵琶湖や霞でブレイクまでぶっ飛ばす、とかそういう用途で作られてはいないですね(BFSなんだからあったりめーだろ)。
🔚 まとめ:繊細に食わせて、大胆にファイトできるロッド。
「24ポイズンアドレナ 164L-BFS/2」、数回の釣行でも、感度・軽さ・操作性の三拍子が揃ったハイスペックなベイトフィネスロッドで、僕はこれでもう十分、これ以上感度良くて軽いベイトフィネスロッドってどうなっちまうんじゃい!って感じです(笑)。
とくに繊細な釣りをしつつ、大物に対応したい中級者にとっては、間違いなく武器になります。課題だった中型以上スモールに潜られて、ラインブレイクしちゃう問題もクリアできそうです。
「軽量ルアーが飛ばない」「感度が物足りない」と感じていた方、ぜひこの1本でフィネスの世界を再定義してみてください!