バス釣りのロングロッドってどうなのか?。これまでショートロッドを推奨してきた僕があえて書こうと思います。
というのもシーズン後半にも関わらずNEWタックルをお迎えしたのです。人生初のダイワタックル:ハートランドHEARTLAND 802MHRB-21+IMZ 100C。
大前提、ハートランドというロッド。ダイワではスティーズと双璧、長年バスロッドでは名ブランドと数えられるものの1つです。しかし、30年バス釣りをしてきた僕も、あえてずっと手に取ることのなかったロッドです。
それは、
・狂信者が多い(らしい)
・村上さんの独特なこだわりが逆にギャンブル
なにかこう、偏った好評が多くて、専門ファンを主体とするロッドでとっつきづらい・・・ずっと避けてきたシリーズです。
結論から言いますと、
HEARTLAND 802MHRB-21は
「初めてハートライドのロングロッドを試したい」
「ミドルウエイト(10g前後〜)以上のキャロやワーミングでの釣りを極めたい」
「これまで攻めたことのない、沖の釣りをしてみたい」
というアングラーにはおすすめのロッドです。
なぜハートランド802MHRB-21を買おうと考えたのか
はい、まず、僕がこのロッドを購入しようと思った背景です。
「キャロをぶん投げたい・・・けどキャロだけだと勿体無いから色々使いたい」。
これです。僕の普段のベイトバーサタイルは7ftのMH、レギュラーテーパーのスピナベロッド(とはいえバーサタイルモデル)です。バクシン+TULALAのヘビーワイヤー。

ぶっちゃけ、オカッパリにおいて、この一本で十分なんです。飛ぶし、キャロも使えるし、よく釣れます。
しかし、広めの野池や狭いリザーバーでの沖の釣り、はたまた川幅のあるリバーススモールゲームでは、もう少し
・角度をつけてボトムを探りたい
・もう少しだけ遠くに投げたい
という欲はずっとあったのです。特に2024年からキャロに心酔している僕は、ロングロッドの可能性を試してみたいという好奇心も高くて・・・。
そこで、ロングロッドを探しました。
ワールドシャウラの1703だったり、バレーヒルのブラックスケールだったり(家庭事情で全て2ピース以上)。
7feetは今もあるし・・・
キャロ専用だとちょっとオカッパリでは微妙だし・・。
迷っていた中で見つけたのがハートランドのHEARTLAND 802MHRB-21だったんですね。

製品概要とスペックまとめ
ハートランドにはいくつかのグレードがあります。フラッグシップのAGSシリーズ、そしてスタンダードシリーズ。その中でもこのモデルは、スタンダード(とはいえ5万円程度)のモデルです。しかし、数字を見ると必要十分の性能です。
- 全長:2.44 m(約8フィート)
- 継数:2ピース (センターカット)
- 仕舞寸法:126 cm
- 自重:165 g
- 先径/元径:1.8 mm/12.9 mm
- ルアー重量:7‑21 g(1/4‑3/4 oz)
- ライン:8‑20 lb/PE #1.0‑2.5
- カーボン含有率:100%
この数値だけでも、「遠投もできる」「汎用ルアー重量範囲」「軽量化の追求」などが垣間見えます。
長尺・そこそこバーサタイル・十分な素材
◎ 長尺2.44mの優位性
8フィート(約2.44m)という長さは、特に岸釣りやリザーバー、少し開けたフィールドでの遠投を考えると大きなアドバンテージ。レビューでも「最初は長さに戸惑うが、慣れれば“長さこそメリット”」という声があります。
遠くのポイントにルアーを送り込みたい人には特にオススメです。
◎ “バーサタイル”設計=幅広いルアー対応
ルアー重量7‑21g、ライン8‑20lbというスペックから、スモール~ミドルサイズのルアーから少し重めのルアーまで一本でこなせる設計です。実際、レビューでは「ファストムービング系ルアーからラバージグまで幅広く対応」 といった評価も。
つまり、「場面毎にロッドを持ち替えるのは面倒だ」「一本で色々やりたい」というアングラーにピッタリです。
◎ 技術仕様で高性能を裏付け
こちらも要チェックです。
- 「V‑ジョイント」構造:2ピースなのに違和感が少なく、ワンピース感覚の操作性。
- 「X45」「3DX」等の補強技術:ネジレ防止・復元力向上を実現。 こうしたテクノロジーが「軽さ」「しなやかさ」「パワー」のバランスを高めています。
村上さんの802MRB-21の開発コンセプト
Youtubeで色々調べて購入したのですが、僕が印象的だったのが、開発者の村上さんのコンセプトコメントです。
「初めてハートランドを試したい人にはこれ。」
「長いロッドで色々な釣りをしたい+なんならロックフィッシュなどのライトゲームもやりたい」
「川向けに作ったカワスペ(*ハートランドの名作シリーズのMパワー)を少し固くした(MH)」
購入したいまも、このコメントはマトを射ていると思います。
そもそも、ハートランド自体がオカッパリでの使用を意図して、2ピースだったり、ロング仕様だったりするので、実は、かなり僕のようなオカッパリアングラー向けに作られていることは使ってみても実感できました。
あと、釣りフェスで会った村上さんはめちゃめちゃええ人でした(笑)

実際に使ってのメリット
18g~21gのキャロやフリーリグでの使用を前提として購入しましたが、効果はテキメン。
7gでもリールがマッチしていれば快適にキャストできますし、20g弱のクランクやキャロはお家芸。よく飛びますので、オカッパリでそこそこなんでもやりたい、近距離よりは中遠距離という僕みたいなアングラーにはぴったりでした。

飛距離はかなり出る
14g以上になりますと、正直7ftのフルキャストで糸が浮くレベルのキャストが、通常パワーでできます。キャスト感としては、重さをロッドにしっかり背負わせて、振り抜くイメージ。適用範囲内のウエイトであれば、しっかりと重さを乗せてキャストできます。振り抜きの感覚は気持ちよくて、7ft台のロッドと比べても、そんなに扱いづらさは感じないふり心地です。
キャロ/フリーリグ/ラバージグメインのロッドで考えていたので、導入意義が飛距離という顕著な側面で出ました。
実際に相当渋かったリザーバーで他のアングラーや仲間を差し置いて、3尾のバスをゲットできたのはこの長さがあったから、と思ってます。

リールをつけた時のバランスまで考え込まれている
このロッド、釣具屋で初めて握った時に、第一ガイドあたりが重くて
「先重りやんけ」
って思ったんです。でも、ダイワのスティーズやジリオンをつけると、ちょうど手元に重さが来ます。「なるほど、リールをつけた時のバランスを考えているのだな」としっくりきました。危うく、思考停止してスティーズのHLC(よく似合うのよ)を購入しそうになりました。
ちなみにセットするリール、僕はIMZ100にしましたが、釣具屋でつけてみてしっくりきたリールは、
スティーズのHLC:デザインも重量もばっちしで正直即購入しそうになりました、飛距離特化モデル(ピーキーさ注意)
ジリオンHD:コスパがイカレていると各所で評判のヘビー系リール。飛距離、剛性ともに著名Youtuber複数が絶賛。オカッパラー御用達の銘リール。
Rテーパーと言いつつRFに近い
テーパーは、Rテーパーという表記ですが、僕がすでに使い込んでいるスピナベ向けRテーパーのMHロッドと比べると、少し先より(Fに近い)の曲がり方をします。
巻物向け設定のRテーパーは、誰にもわかるような真ん中から曲がっていくアクションですが、このHEARTLAND 802MHRB-21はアクションやバイト〜ファイト初期はティップが仕事をしているレギュラーファーストに近い曲がり方なんです。
ここからが面白くて、キャストする時や魚をかけるときに一気にR寄りになります。不思議な感覚でした。
フッキングすると一気に曲がりが真ん中にくるようなイメージで、自分で掛けに行く感じはマニュアル車のようで楽しいロッドです。実際に40弱の魚をかけて曲がっているテーパーを見ても、ティップの仕事している感じです。

思っているより取り回しがいい
8ftのバスロッドって、正直場所を選ぶ感じがあると思います。僕が使った感想は、「全然いける」でした。普段7ft前後を使っている人であれば、トラブルは少ないと思います。逆に初心者がいきなり振り回したら、後ろにひっかけたり、トラブルになるだろうとは思います。
あと2ピースっていうのが都内アングラーにはありがたい!1ピースだったら絶対購入してませんからね。
感度は必要十分
感度はキンキンではないですが、遠投先でのハードボトムやバイトの感知は全然問題なし。ドリフトしている感じも普通に伝わってきますんで、特段超絶繊細に釣りたいわけでないのなら、全くもって良い部類の感度といえます。
ロングロッドゆえのトレース能力
これが一番感じたんですが、ロングロッドが故に、
・岸際に植物がわんさか生えている河岸
・高さのある足場で足元までのリトリーブ
・根掛かりの多いハードボトムでのロングキャスト先のアクション
では、トレースコースやラインメンディング、ラインの角度を幅広に操作できました。根掛かりは少なくなりますし、足元までしっかりと巻き取れる、多少キャストミスしても、ロッドの先でトレースコースを動かせる、などメリットはたくさん感じることがでいきました。
デメリット
重さはある
8ftですから、重さはありますね。持っていて疲れる瞬間はどうしてもありました。おまけに奮発して200gごえでサイズの大きなIMZを乗っけてしまったので、かなり右手が疲れました。
ピンポイントキャストは苦手
そもそも8ftロッドでピンスポをやるか?という話はありますが、幅の狭い水路やカバーは狙っているスポットから少しズレることも多くなります。これは用途の問題で、そういう釣りだけされる方には不要のロッドとも考えます。
1ozクラスはだるい(オーバーウエイト)
村上さんは33g、Youtuberさんもオーバーウエイトのキャロを使っていますが、正直1oz前後とそこそこ重量あるワームのキャロやフリーリグはしんどいです。Hロッドにした方が楽だと思います。
ぱっと見Hロッド
このロッド、僕の他のMHロッドと比べるとバットからつなぎめにかけては完全にHロッドばりに太いです。ティップにかけてMになっていくようなMHロッド。一般的なMHよりはバットが一段強い、と思って手に取ることをお勧めします。
一本で「飛ばせて・使えて・楽しめる」ロッドを
改めて整理すると、HEARTLAND 802MHRB‑21は
- 長さ2.44mという“リーチある”仕様で遠投力を確保
- 7‑21gという幅広いルアー重量に対応
- 高級構造「V‑ジョイント」「X45」「3DX」等で品質と操作性を両立 という点で、まさに“岸釣りの万能のロングロッド”と呼べるモデルです。
ただし「狭いフィールド」「すごく軽いルアー主体」など使いどころに合わない場面もありますので、自分のフィールド/ルアー/スタイルを振り返ってから「この一本か!」と決めるのが◎。
フィールドで「もう少し遠くに」「もう少し広く釣りたい」「ロングロッドで迷っている」と思ったら、この1本がその選択肢になることと思います!